今日も一日きみを見てた#角田光代

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もう、、この表紙で大号泣。。

 

 

 

それまでそういう番組があるなんて知らなかったのだけど、先日たまたま

「ネコメンタリー 猫も、杓子も」というNHKの番組を初めて見ました。

その日の内容は「角田光代とトト」。角田光代氏と愛猫トトの様子を、静かに、

そして穏やかに撮影されていて、なんとも言えない優しい気持ちになれた、

すごく良い番組でした。

 

それで、番組内で朗読されていた「任務十八年」というエッセーを読みたくて、

この本を購入しました。

 

今日も一日きみを見てた (角川文庫)

今日も一日きみを見てた (角川文庫)

  • 作者:角田 光代
  • 発売日: 2017/06/17
  • メディア: 文庫
 

  

もうね、この本の表紙で、私ダメでした。。

まだ読んでもいないのに、表紙だけで勝手に想像して泣けてくる。(←情緒が不安定)

うっかり病院の待ち時間でこの本を読んでいたら、涙が出てきちゃって

きっと周りは引いてたと思う。。(←情緒が不安定すぎる)

 

 表紙の猫は角田さんちのトト。写真からしててっきりトトがタイトルの

「今日も一日きみ(角田さん)を見てた」と言っているのかと思って

勝手にキュンキュンしていたら、実はその逆で、角田さんが

「今日も一日きみ(トト)を見てた」だったというね。

(トトがそう言ってるというていの話だとファンタジーになっちゃいますね。。) 

 

 

私はしま以外の猫と一緒に生活をしたことがないので、普段しまを他の猫と

比較することができないのだけど、角田さんとトトとの日常のやりとりが

書かれているこの本は、めちゃめちゃ共感することが多くて!

猫に対する思いだとか、トトとしまと、猫種こそ違ど「あぁ、、それしまも

やるなぁー」とか、猫あるある(猫飼あるある)がたっぷり詰まった

愛情深い本なのです。

 

 

例えば、、(以下ネタバレ?)

同じ家族であっても、角田氏とトト、あるいは角田氏の旦那様とトトとの間で

それぞれ違った関係性を築いているということ。

たまに側から見ていても、明らかにしまが私に対する態度と違う態度で

他の家族と接している姿を見ることがあり、妙に納得。

しまは私のことをどう思っていて、他の家族のことはどう思っているのだろうか。

一度でいいからしまに直接聞いてみたいな。

 

あとは、トトがまだ小さい頃、宅配の人が来たときに全然臆することなく玄関まで

飛んで来たのに、ある程度大人になったらソファーの下に潜り込んで様子を

伺うようになったこととかね。しまと同じだ☺︎

 

 

あと個人的に一番共感できたのが、トトが出てくる音。作中でよく

「にょろー」とか「にょろーん」と表現されているのだけど、しまもまさにそれ、

「にょろーん」と出てくるのです!

 

もししまと生活していなかったら、「猫なのに、にょろー?(ヘビじゃあるまいし)」

と思ったことでしょう。実際猫からそんな音が出てくることはありません。笑

でもどこから出てきたのかわからないけど、しまが我々人間たちの前に姿を現す時に、

そういう音を纏って登場してくるように見えるのです。不思議。

(体のくねり方?)

 

 

それと、トトの鳴き声。

猫だから「にゃーん」でいいじゃない、と思う方もいるかと思いますが、

これも実際しまと生活してわかったこと、「猫ってそんな単純な鳴き声じゃない!」。

作中では「ニャオワーン」とか「ニャワー」とか表現されていますが、まるでしまが

今ここで鳴いたんじゃないかって思うくらい、まるで同じ!!

 

こういう猫に関する音について、まさに、的確に表現されている!

それだけで、ただただ、興奮する!!

 

 

余談ですが、、猫の「ゴロゴロ」について、私的には「ぐうぐう」なんです。

私の耳にはどう聞いても「ぐうぐう」と聞こえるんだよなぁ。

なんで「ゴロゴロ」なんだろ?(←どっちでもいいだろ!)

どなたか共感できる方、ご連絡お待ちしております。笑

 

 

肝心の「任務十八年」の感想はというと、、

ボーナストラックで巻末に収録されているのだけど、本編のレビューだけで

長くなってしまったので、また機会があれば書こうと思います。